2015年 07月 28日
京都流の女子大生
ここ5~6年は毎年足を運んでおりましたが、今年はツキイチの全社研修会とバッティングしてしまい、残念ながら参加することができませんでした。
過去には、観光バスを貸切ったり、レンタカーを借りたりと、その研修会の企画として、社員さんと一緒に参加したこともありましたが、今回は、新プロジェクトのキックオフミーティングを優先し、名古屋に留まることに。
おかげさまで、意見交換も活発で有意義な研修会の時間を共有することができましたが、毎年なかなか聴くことのできないスピーカーが登壇されますので、チョッコシ残念な気持ちも・・・
今年も土曜日は、鎌倉投信の新井マネージャーさんがお話しされたようで、相変わらず凄い人を担いできますよね。
そんな中、前日金曜日には、あの田坂広志さんが講演されるということで、こちらも是非聴きたかったなあ・・・と残念がっていたところ、そうかそうかと思い当たることがありまして・・・
そうなんですよ。
京都には女子大生がいるじゃないですか(^o^)丿
ということで、早速LINEでメッセージを!
☆京都生活が始まって4か月も経つのに、全然土地勘が働かないようですね・・・(@_@;)
☆それでも素直に参加するということで・・・(^・^)
ちぇりーさん、ここで、せっかくの田坂さんの講演会だから、レポートを送るように指示すると、試験週間中だからと難色は示したものの、その夜にはfacebookを介してWORDファイルが届きました・・・(^o^)丿
ビックリしたのは、講演の冒頭、田坂さんから聴衆に向けて発せられたお願い事が・・・
メモを取らないで、感じてください
というメッセージだったようですね。
女子大生もメモを足らず、臨んだようで、配布されたレジュメを参考に、想い出しながら2時間半かけてまとめてくれたようです。
それが、下記の内容でして・・・
目に見えない資本主義 -貨幣を超えた新たな経済の誕生-
冒頭
リーマンショック(世界経済危機)後、資本主義のあり方について世界規模で議論がなされてきたが、世界の政治的、経済的トップが集まるダボス会議においてさえも、資本主義の未来が語られることがなかった。会議で世界経済危機をどのような方法で乗り切るのかについての議論が平行線上をたどる中、田坂氏がだした結論は「資本主義は成熟しなければならない」ということだ。
内容
1 成熟した資本主義とは
成熟した資本主義を知るために考えるべきもの→「成熟した心」とは何か。
成熟した心とは、目に見えない価値が見える心である。目に見えない価値とは金銭的なものや目先の利益ではなく、言葉にならない智慧であったり、人間同士の良い関係であったり、信頼や評判、社会に共存する文化や人々の間の共感のことだ。「成熟した心」が目に見えない価値を大切にするものならば、「成熟した資本主義」とは目に見えない資本を見つめ、大切にする資本主義である。また、「成熟した企業経営」とは、目に見えない資本を見つめ、大切にする企業経営だといえる。その目に見えない資本とは、目に見えない価値からくる「知識・関係・信頼・評判・共感・文化資本」である。
このような目に見えない資本に昔から目を向けていたのが、日本型の資本主義であり、日本型の企業経営だ。経済危機から世界を立て直し、新しい資本主義を築くための模範となるのが日本型の資本主義といえる。
2 事物の螺旋的発展(ヘーゲルの弁証法)
哲学分野でしか議論されてこなかったヘーゲルの弁証法が、経済界でも使われるようになってきた。
ヘーゲルの螺旋的発展の法則:この世界は、あたかも螺旋階段を登るように発展していく。螺旋階段を一段ずつ登っていくとき、上から見ると円を描いて元の場所に戻ってくるように見えるが、横から見ると上のほうに着実に登っている。
螺旋階段を登るように、「古く懐かしいもの」に「新たな価値」が伴って現代に復活するという現象が起きている。たとえば、ネット革命による「ネット・オークション」(競りや指値の復活)、eメール(電話から文字によるコミュニケーションの復活)、eラーニング授業(個別学習方式の復活)などに当てはまる。
また、昔の経済原理の復活も見られる。「貨幣(マネタリー)経済」と「交換(バーター)経済」の前から存在した経済、「贈与経済=ボランタリー経済」が、新たな価値を伴って復活してきている。
これは、ネットの世界において顕著であり、アマゾン、グーグル、リナックスなどはマネタリー経済とボランタリー経済の融合だ。(たとえばグーグルで検索を行うとき、利用者がお金を払うことはないのでこれはボランタリー経済の仕組みともいえるが、グーグル自体は広告料で利益を得ているのでマネタリー経済の仕組みでもある。)
3 日本型経営について
欧米で近年生まれた概念に「ソーシャル・ビジネス」というものがあるが、これは日本においては昔から根付いていたものだ。日本において、企業は社会に貢献するものであった。つまり日本型資本主義・経営は元来「マネタリー経済」と「ボランタリー経済」を融合していた。
〈日本型経営が大切にしてきた価値観=見えない資本を大切にする〉
・報酬観
働き甲斐のある仕事、職業人としての能力、人間としての成長、仲間との出会い
・労働観
世の中のため、役に立ちたいという思い
・利益観
利益とは、社会に貢献したことの証
・企業観
究極の目的は「社会貢献」であり、「利益追求」は手段にすぎない。
・職場観
人間同士がめぐり合い、互いに成長していく場所
まとめ
ボランタリー経済において循環する資本とは、知識、関係、信頼、評判、共感、文化といった見えない資本だ。そして、その見えない資本を大切にするのが「成熟した資本主義」である。「見えない資本」を見つめ続けてきた日本型経営の「価値観」は、世界に誇るべきものだ。
レジュメを確認していないので、何とも・・・ですが、いやいや本人にとっては聴きなれない内容を、よくまとめ上げてくれました。
その後、本人とも電話で話をしたのですが、内容はともかく、分かってるなあというか、感じたんだなあと感心させられたフレーズが・・・
田坂さんの話、4月に聴いた鬼澤さんの話と似てるね
そう、彼女は数か月前、師匠の薫陶も受けていたわけで・・・(*^。^*)
☆なぜ学んだことを実践できないのか・・・傾き者になろう♪
http://cherrychan.exblog.jp/21719884/
学園祭(EVE祭)の実行委員にも選ばれ、11月までスケジュールが埋まりつつあるようですが、今回の田坂さんの講演が、何かに生きれば父親冥利に尽きますね。
そういえば、こんな本を随分前に読んでましたね・・・
そして、先週こんな新刊が出版されたようで・・・
積読モノが30冊以上溜まっている状況ですが、書店で見かけたら衝動買いしちゃいそう・・・(^_^;)
はい、今回は、暑い中会場まで駆けつけてレポートまで書いてくれた女子大生に感謝ですね<(_ _)>
そして、残りの人生8,998日目の本日も、目に見えないところまで意識を高めて♪
ではでは。
by cherrylayla | 2015-07-28 03:58