2014年 11月 13日
哲学の道
しかしながら、そのエッセンスに触れることもなく、少し避けて通っていたような気もします。
そんな中、新書コーナーで、ふと手に取って、これなら読めそうかなと思い購入すると、何とまあ、興味深い世界が・・・
81.『西田幾多郎 無私の思想と日本人』 佐伯啓思著 新潮新書
それにしても、知らないことばかり・・・
新書というスタイルですので、著者もかなり分かりやすさを意識してまとめられているようですが、哲人・西田幾多郎の思想はちぇりーさんには手強すぎて、俄かに理解できたとは・・・
しかしながら、そんな高く聳え立つ知の巨人も、こうやって解説いただきながら解していただくと、偏った理解というリスクは残りますが、興味を持つレベルなら十分かと。
印象に残ったのは、特攻を題材に、日本的伝統と日本人精神について語られたチャプター。
西田幾多郎自身、終戦を迎える前に天に召されていますが、常に「生と死」という大きな命題から解放されることのなかった人生が垣間見え、思わず背筋がシャンとした思いです。
やはり正しい死生観を持つということは、大切ですね。
あとがきにも綴られていますが、西田幾多郎の文体は、悪名高いと喧伝されているようですので、原書には手が伸びませんが、ある意味新書らしいフォーマットで、何だか得をしたような・・・そんな1冊です!
読了後、思い浮かべたのは、こんな箴言でした・・・
人間は神が創ったということは僕は信じられない。神が創ったものとしては人間は無情すぎ、不完全すぎる。しかし、自然が生んだとしたら、あまりに傑作すぎるように思えるのだ。
武者小路実篤
知の泉も果てしなく深いようですね・・・<(_ _)>
はい、残りの人生9,255日目の本日も、足りない知恵を絞りだしながら、顔晴ってまいります!
ではでは。
by cherrylayla | 2014-11-13 03:58