2012年 06月 12日
6月の書縁・・・新書は続くよ~♪・・・その2
実は『日本の自殺』も新書でしたので、計4冊新書が続いたことになりますね。
それでは、3連続で行ってみましょう!
3.『職業としてのAV女優』 中村淳彦著 幻冬舎新書
これは新聞広告に目がとまり、早速買い求めた1冊ですが、期待以上の内容でしたね。ちぇりーさん、知らなかったのですが(当たり前ですが)、AV業界(オーディオ・ビジュアルもそうかもしれませんが・・・)は未曾有の不況状態なんだそうです。その一方で、業界には続々と志願者が現れて誰がAV女優をしてもおかしくない状況なんだそうです。確かに一昔前に比べて、女優さんのビジュアルレベルは劇的に向上しましたよね♪
そもそも本番シーンのあるAV自体が、賭博罪に抵触しているパチンコ店や売春防止法に抵触しているソープランドと同じく、厳密には合法的な職種ではない。それに関わる関係者や関係業者は法律的には灰色な存在である。<p29>
女性の経済的なセーフティネットとして機能していた90年代と比べると、外見、性格、育ちを含めた人間としてのスペック、そして収入や労働量、労働内容はまったく異なっている。一言でいえば、現在のAV女優は労働量が増えて収入は減っている。それなのに志願者は増え、女性たちのモチベーションはあがっている。<p30-31>
ちなみに現在プロダクションに登録しているAV女優の数は、6,000~8,000名とのこと・・・うち3分の2は毎年入れ替わっているそうなんです・・・プロ野球の世界みたいですね・・・しかもその旬はあまりにも短い!
誰でも覚悟すればなれるはずだったAV女優は、今では志願者の14パーセントにしか門戸はひらかれない。<p79>
そんな狭き門なのに、最も安価な出演料は、交通費込み1万円というギャラ!千葉の外房で青姦(これも犯罪ですよね)の撮影があって、現地集合。都内からの往復交通費は3,200円は自腹で、8時間拘束・・・実質賃金6,800円で時給換算850円・・・これで野外本番をこなさなければいけないなんて、泣けてきますね・・・
本書はAV女優でもしようかな?と思っている女性や、娘を持つ親たちに読んでほしい。たとえアルバイト気分でも、職業は現実を知ってから選ぶべきである。<p237>
著者は、こんなフレーズであとがきを〆られていますが、とても娘やママさんには読んでみなとはススメられないちぇりーさんでした・・・大汗
4.『恐山 死者のいる場所』 南直哉 新潮新書
これは、予想外に?当たりでした!ちぇりーさん、恐山のことは、この本に出会うまでほとんど知識を持っていませんでした・・・というか『死』というものについて全く知らなかったということを理解することができました。
もちろん、この本を読んだからといって、『死』という概念を理解できるわけではありません。
「答えを出す」にではなく「問い続ける」ことこそが、宗教者にとって重要なことなのです。<p124>
一番の供養は「死者を想い出すこと」なのです。問題は、想い出し方、なのです。<p143-144>
死者に対して何かを想うということと、死者儀礼というのは別ものです。しかしもっと決定的なのは、こうした葬式仏教に対する批判や意識の変化が、死者の扱い方とは別問題だということです。・・・・・・むしろ問題は、生者の側にあります。最大の原因は、他者や自己の存在感が希薄になっていることです。・・・・・・生のリアリティも根本にあるのは他者との関係性です。<p145-146>
おそらく、人間には拝むものが必要なのです。<p184>
「鎮魂」という行為は、まさに生者と死者の間に距離を作りだすことです。<p186>
「生」と「死」とは常に隣り合わせであるという事実、心構えとして持っておかないといけませんね。
冒頭残り3冊とカキコしていましたが、最後は、これまた濃い~ので別の機会に・・・苦笑
ちぇりーさん、やはりユルイなあ・・・汗
ではでは。
by cherrylayla | 2012-06-12 07:27