2013年 12月 28日
『論語と算盤』・・・年末年始も「苟日新、日日新、又日新」
改めて手に取ることができたのは、今年の朝のルーティンのおかげです。
はい、不朽の名著と誉れ高いこちらの1冊!
105. 『論語と算盤』 渋沢栄一著 角川ソフィア文庫
渋沢翁が鬼籍に入る4年前に著された濃縮の1冊・・・<(_ _)>
しかしながら、読了して感じたのは、大変読みづらいこと・・・(@_@;)
これが、長らく積読になっていた原因の一つだと思われますが、今回は『論語』の原書?を読破していたせいか、何とかゴールまで辿り着くことができました♪
それでも、工夫されているなと思ったのが、各章の先頭に、「・・・この章ではここに注目・・・」と、予めポイントが抜き書きされていること。
ちぇりーさんも、章毎に、先ずポイントを通読し、本文と向き合い、改めてポイントを読み返すことで、理解度を深めることができました(^o^)丿
そこで、今回は、マーカー部でポイントと重ならないフレーズを抜き出してみたく存じます!
・・・・・・「初見の時に相すれば人多く違わじ」という句さえある。初めて会った時によくその人を観れば、一斎先生の言のごとく多くは誤たぬもので、たびたびあうようになってからする観察は考えすぎて、かえって過誤に陥りやすいものである。<p29:処世と信条>
事の成るは成る日の日に成るに非ずして、その由来する所や必ず遠く、秀吉が稀世の英雄に仕上がったのは、一にその勉強にある。<p68:立志と学問>
何か一と仕事しようとする者は、自分で箸を取らなければ駄目である。<p71:立志と学問>
・・・・・・小事を粗末にするような粗大な人では、所詮大事を成功させることはできない。水戸の光圀公が壁書の中に「小なることは分別せよ、大なることは驚くべからず」と認めておかれたが、独り商業といわず軍略といわず、何事にもこの考えでなくてはならぬ。<p72:立志と学問>
余は常々人に語っているが、昭憲皇太后の、
もつ人の心によりて宝とも 仇ともなるは黄金なりけり
との御歌は、実に感佩梅敬服に堪えぬのである。<p128-129:仁義と富貴>
金に対して戒むべきは濫費であると同時に、注意すべきは吝嗇である。<p150:仁義と富貴>
現に家康が遺訓の一つとして今日まで人口に膾炙する。「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し、急ぐべからず。不自由を常と思えば不足なく、心に望みおこらば困窮したる時を思い出すべし。堪忍は無事長久の基、いかりは敵と思え。勝つことばかり知りてまくる事を知らざれば、害その身に至る。おのれを責めて人をせむるな。及ばざるは過ぎたるにまされり」について考えてみるに、皆経学中に求めたものである。<p202:人格と修養>
現代青年にとって、最も切実に必要を感じつつあるものは、人格の修養である。<p216:人格と修養>
・・・・・・ことに孔子に対して信頼の程度を高めさせる所は、奇跡が一つもないという点である。基督にせよ、釈迦にせよ、奇跡がたくさんにある。耶蘇は磔せられた後三日にして蘇生したというがごときは、明らかに奇蹟ではないか。・・・・・・しかし、これを信ずれば迷信に陥りはすまいか。<p227-228:算盤と権利>
余が史籍を通じて尊敬しおる支那は、主として唐虞三代より後きも、殷周時代であって、当時は支那の文化、最も発達し、光彩陸離たる時代である。・・・・・・国民全体として観察するときは、個人主義利己主義が発達して、国家的の観念に乏しく、真個国家を憂うるの心に欠けたることにて、一国中に中流社会の存せざると、国民全般に国家的観念に乏しきとは、支那現今の大欠点なりというべきである。<p252-253:実業と士道>
孝行は親がさしてくれて、初めて子ができるもので、子が孝をするのではなく、親が子に孝をさせるのである。<p274:教育と情誼>
昔の青年と今の青年とは、昔の社会と今の社会の異なるがごとくに異なっている。<p276:教育と情誼>
しかし今日の支那が悪いからとて、孔子の徳が変遷する訳はない。<p283:教育と情誼>
現代の人の多くは、ただ成功とか失敗とかいうことのみを眼中に置いて、それよりもモット大切な天地間の道理を見ていない。・・・・・・智者は自ら運命を作ると聞いているが、運命のみが人生を支配するものではない。智恵がこれに伴って、初めて運命を開拓することができるのである。<p311-312:成敗と運命>
確かに、こうやって転載しようとPCで入力を試みても、まともに変換されないというのは、現代人にとっては読みづらい表れかもしれません・・・(^_^;)
☆一度チャレンジしてみてください・・・<(_ _)>
☆そういえば、「支那」が変換されなかったのは、ちょっと恐怖を覚えてしまいました・・・(+o+)
また、『論語と算盤』というタイトルにはなっていますが、内容は『論語』だけでなく、上記のとおり、様々な文献や歴史上の人物の発言に基づいた渋沢翁の考察が述べられていて、大変興味深いです!
ちぇりーさんが、大好きな湯王の洗面器のエピソードも複数回出てきますし・・・(^o^)丿
苟日新、日日新、又日新
未読のみなさん、年末年始、こんな本に向き合ってみるのも、大変有意義なのではないでしょうか?
その年末年始、残りの人生9,575日目の本日から、何と9連休・・・(@_@;)
それにしてもホント休みの多い国になったものですね・・・生産性が高まらない限り、国力が落ちるわけですね・・・((+_+))
ではでは!
by cherrylayla | 2013-12-28 03:58